【FORZA4】 マニュアルトランスミッションの活用

このゲームではオートマチックトランスミッションが、マニュアルトランスミッションに比べて純粋に遅いなんてことはない。
同じクルマで同じギアに入っていれば、同じ速度が出る様にできている。

しかし、実際にタイムアタックをしてみると、マニュアルトランスミッションの方が速く走れるのである。

その理由は、オートマのギア切り替えは「下げて欲しい時に下げてくれないことある」からだ。
つまり、マニュアル操作にすれば、ドライバーの意志でより有利なギアを選択して走行でき、その結果、加速性能が増して速く走れるようになるのだ。

基本的な操縦に慣れ、操作量に余裕が出来てきたならば、オートマをやめてマニュアルトランスミッションを選ぶ価値がある。


■どんな時、マニュアル操作が有利か
エンジンにはそれぞれ最適な出力を得る為のエンジン回転数が決まっている。
一方で、走行中のクルマは、フルスロットル状態であっても、クルマの速度と路面の状況(のぼり、くだり、カーブ)によってエンジン回転数が変化する。

つまり、速度が低下したり、登り坂などでトルクが欲しくなった場合は、ギアをひとつ下げることでエンジン回転数をあげ、最適な出力を得られる様に調整すればよい。


■Bernese AlpsのStadtplatz(アルプス)での実例
アルプスのコース概略は以下の通りだ。

(1)スタート
(2)ややきつめの左カーブ (120Km/h程度までの減速)
(3)ゆったりとしたカーブ (加速しつづける)
(4)少しのぼってからの下り坂 (200Km/h程度まで加速)
(5)下りきった後の左カーブ (130Km/h程度までの減速)
(6)緩やかに登りながらのゆるいカーブ (140Km前後での走行)
(7)登り切ったあとの平坦路 (160Km/h程度までの加速)
(8)ゆったりだが長い左カーブ (120Km/h程度までの減速)
(9)直線での加速 (160Km/h程度までの加速)

前回は、このコースを120〜160Km/hの5速と、160〜200Km/hの6速で走る例を紹介した。
しかし、その設定で走行した場合、(6)の領域での登りでなかなか加速することができず、130Km/h台での走行時間が長くなる傾向にある。
また、(2)と(8)での減速時も、やや最適な回転数から外れるのが分かる。

そこで、5速の担当部分を、4速と5速でそれぞれ最適なエンジン回転数になるように分割する。
私の使っているエンジンの場合は、120〜145Km/hの4速と145Km/h〜160Km/hの5速に分割すると最適になった。

・ギアを細かくした場合のメリットとデメリット
主速度域を5速のみから、4速と5速にしたことで、その速度域でよりスムーズな加速を行えるように変化した。
タイムに換算すると、ラップあたり約1秒の短縮が可能になる。

平均速度140km/hの場合、1秒の差は39mの違いとなる。
前方に見える距離を走っているクルマに追い付いて抜かせるだけのタイム差なのが分かるだろう。

しかしその一方で、主速度域までの加速に使えるギアは、1〜4速の4枚から、1〜3速の3枚に減少してしまう。
これにより、主速度域までの加速時間は(少しだが)伸びることになる。

単純なタイムアタックであるなら、加速しきった後のラップタイムのみが問題になるのでデメリットはほとんどない。
しかし、停止状態からのスタートとなるマルチプレイでは話は複雑だ。そればかりか、クラッシュや緊急回避などで主速度域から外れる走行も増加しがちだ。

実戦では、頻繁に起こりうるシチュエーションを想定して、ギア組みを考えていく必要があるわけだ。