Sins of a Solar Empire: Rebellion beta 拡張パック

SSE:Rebellionは予約すると、今実施中のBeta2に参加できる。
単純にSteamで買うか、他で買ったキーをSteamに登録すればOKだ。
beta2とは言え、最後まで問題なく遊べるので、気になる人は先行体験版としての利用も可能である。

30時間ほどプレイしたので、気付いた点を書き殴ってみたいと思う。

  



■前作との違い
本作で最も重要なのは、「新作ではなく、単体起動可能な拡張パックである」という点だ。
これが初めてという人にとっては、過去の3作が全部入っているので(※追加要素を抜くことはできないので、厳密には過去作で遊ぶことは出来ないが)、手に取りやすい反面、従来からのプレイヤーの視点では「あんまり変わってないな」という感想を持つことになりやすい。

以下がRebellionでの追加要素だ

・勢力の追加
3種族での戦いだったSSEから拡張され、それぞれの種族が主流派と反乱軍に分かれた。
つまり、3 x 2 = 6つの勢力での戦いとなっている。

コルベット級の追加
安価で高速だが、耐久力の低いコルベット艦が追加されている。
主な役割は海防艦としての偵察艦対策と、艦隊に随伴させてのミサイル艦、空母対策になる。

・タイタン級の追加
おおよそキャピタルシップ3隻分のコストで、1.5〜2.0倍程度の戦闘力を持つ、タイタン級の建造が可能になっている。
役割はキャピタルシップと同様に艦隊の中核になるだろうが、建造に手間が掛かることとコスパの面での折り合いがあまり良くない。
特にキャピタルシップ2隻分の司令部要員が必要なので、それならば、キャピタルシップ2隻の方が良いのではないかという気もしてくる。

・テックツリーの調整
勢力の追加に合わせて、テックツリーが少し変更されている箇所がある。
個人的に大きいと思っているのは、TEC主流派がミサイルの研究を進めていなくても、いきなり、惑星破壊砲の開発が行えるようになっている点。
2門出せれば、6分に1回、敵のあらゆる惑星を破壊(中立化)できる。

  

なお、すると言われていた(?)グラフィック面の強化は、久しぶりにプレイすると分からないレベル。
見た目で前作と区別するのは困難なゲームだと思う。



■おもしろいのか
SSEより詰まらないと言うことはないのだが、SSEよりおもしろいかと言われれば、あんまり変わらないなとしか言えない。
これは追加された要素が、あまりおもしろさに直結しないものだからだ。

特にタイタンシップは、先に出せば一隻で逆転可能なくらい強くても良かったはずで、ちょっとだけ強いキャピタルシップに留まっているのは、残念でならない。

また、SSEが本質的に抱える「勝敗が決してから、勝利条件が満たされるまでが長い」という問題には、何の解決策も見いだされていない。
特に有利側が慎重な戦略をとった場合には、露骨に酷いことになり、プレイ開始後30分で決まっているのに、勝利条件達成までにそこからさらに1時間必要とか言うことも、十分に起こりうる。

根本的に、運要素の大きい4xストラテジーなので、ガチ対戦には向いておらず、過程を楽しむ対戦を志向するべき。
ただ、プレイヤーのニーズはそこには向かっていないという構造的な破綻すら伺える。
この為、マルチプレイが主のゲームであるにも関わらず、野良マッチングが成立しづらいという欠点を内包している。



  

SSEは2作目(本体+拡張パック)の時点で完成されたゲームだ。
そこに、あってもいいかなと言う2本目の拡張パックが足され、そして今回、なくてもいいかなと言うべき3本目の拡張パックの登場となった。

テックツリーはやや分かりづらく、同じ効果がいくつものテクノロジーに分かれているなど相当古い作り(AoK)を引きずっている。
戦闘は宇宙戦を楽しめるが、一発の威力が低いユニットを多数使ってピュンピュンと撃ち合うのが常なので、大艦巨砲感は全くない。
クローズアップすれば、悪くはない見た目のゲームだが、操作性や視認性を考えた場合は、常にカメラを引いた視点でのプレイとなるので生かされていない。

ただ、RTS自体は年に何本も出るジャンルではないので、RTSが好きという人なら値段分は遊べるゲームだとは思う。
発売後に定価で買うと損なので、どうせなら、予約で購入してベータ2で遊び、好きに文句を垂れる遊びも味あう方が得だとも思う。

ちなみに発展性という点では、Rebellionより、Sword of the Stars2の方がポテンシャルがあると感じている。
あれはおもしろくなる可能性があるが、Rebellionには今以上をなかなか見込めない。

RidgeRacer Unbounded: リッジレーサーではない良作

Steamでまさかの日本語入りで販売かと思ったが、なんかうさん臭かったので、ロシア版で購入した本作。
フタを開ければ、Steam版に日本語はなく、販売自体も1日で終了(おま国化)と、なかなかの惨状であった。

とは言え、アーケードスタイルのレースゲームとしては見事な出来映えだ。

  



■システム周り
リードコントロールバイスは360パッド。ステアリングを持っていてもパッドを推奨。
1920x1080でSuperSamplingを掛けるとさすがに60fps維持できない場面があるが、それでも50fps程度はキープできており、美しさと動きのバランス感覚はよい。
1360x768程度まで下げれば、完全に60fpsに張り付く。
一方で描画オプションはブライトネス程度しかないので、設定をいじって軽くするなどは不可能(自動でやっているかは不明)。

また、読み込みの速さが特に優れており、新しいトラックを選んでからレースを始めるまでの待ち時間はかなり短い。
失敗した時に、ポーズをかけてリスタートをする人も多いと思うが、その際も一瞬で仕切り直しができるなど、快適さにおいては、他のレースゲームと比べても相当にすぐれている。

効果音は普通のクオリティ。
BGMはユーロビート系ではなく、分かりづらいテクノが多いので好みが分かれる所かも知れない。私はビートラインに乗せたメロディアスなものが好きなので、本作の楽曲はあまり好きではない。
ただ、楽曲自体が悪いわけではなく、収録曲数もそれなりに多く、走行中にパッド操作で選曲できるなど、UI周りのセンスはむしろよい。
ボリュームバランス的にややBGMは小さいので、OPTION設定でかなりあげてやるとよい(他は下げる)。



■なぜリッジレーサーではないのか
このゲームはリッジレーサーの名前を冠しているが、制作自体は「Flatoutのクリエーターが参加」と謳われている。
その性もあってか、クルマの挙動と、ゲーム性の両面で「リッジレーサーではないテイスト」が強く入り込んでいる。

 

・安直なドリフトを捨てた挙動
もともとリッジレーサー自体も大きく「初期リッジ」「R4」「リッジレーサーズ以降」に分けることが出来るが、ドリフト感覚についてはこのうちのどれでもない。
具体的には、サイドブレーキボタンが存在し、それをきっかけにテールを滑らせ、ステアリングで挙動を調整するという動作なのだが、進入速度による慣性ムーブメントの影響がかなり大きい。
この為、慣れないウチは、高速でドリフトに入り、そのまま壁に叩きつけられて減速するといった挙動になりがち。
つまり、「ドリフトさせておけば速い」という特徴が失われているのである

・破壊をコンセプトにしたゲーム性
ドリフトやスリップストリームでパワーを貯め、満タンで使用すると、加速すると共に「体当たりで敵車を破壊する」という能力が得られるようになっている。
真後ろや真横からの体当たりであれば、ほぼ100%の確率で「一撃撃破」が可能であるため、パワーが貯まった状態であれば「すぐ目の前の敵車は既に死んでいる」と言うくらい強力。
前述したとおり、ドリフトは直接的には弱体化したが、このパワーを貯めるという要素が大きいので、総合的に重要なのは変わらない。

この要素自体はアーケードスタイルのゲームなので悪いことではないのだが、ドリフト以外は普通のレースだったリッジレーサーにおける「異物感」を際だたせている。



■ではダメなのか?
リッジレーサーではないのは事実なのだが、ダメかというとそうでもない。
むしろ、リッジレーサーズ以降のリッジレーサーの中では最もおもしろいと言える。
これは、「ドリフトでパワーを貯めて、貯めたパワーで抜く」と言うコンセプトを破壊の方向に振ったことで、「より逆転性の高いレースシーンを体験できる」様になっているからだ。
※補足すると、リッジレーサーズ以降のニトロよりも強力で分かりやすい。

また、敵車のコーナーリングは相当速く、「敵車はカーブで遅いので、カーブで抜き、他でミスらなければ1位でゴールイン」というシミュレーター色の強いレースゲームが持ち合わせている弱点も克服している。

さらに言うなら、体当たりまで積極的にゲーム性に取り込んでいる為、敵車のAIのアグレッシブさが自然に昇華されているのもうまい。
 



■独自のトラックを作って走れる要素
他にも、自分でタイルを並べる形でトラックを作り、それをオンラインで公開して他人に走って貰う遊び方もできる。
このオリジナルトラックでは、ハーフループやジャンプ台など、通常のレースゲームではあり得ないようなオブジェクトも用意されている。これらをうまく組み合わせることができれば、トラックマニアの様な「立体的な動きをするコース」を作って楽しむこともできる。

 



いくつかバリエーションはあるとはいえ、「走れるのが市街地ばかり」という弱点は抱えているものの、素性のよいアクションレースゲームとして一定の評価を受けるタイトルになるであろうと予想できる。

ちなみに私はFlatoutシリーズは合わなかったのだが、このゲームは非常に楽しめている。
FlatoutやBurnoutと似ているのは見た目だけで、中身はずっと合理的にできているからだ。

 

この春の期待作

やっぱシルカのがいいかもなあ。
分160発程度じゃ、ヘリをスタンさせるまでに少し時間が掛かって、単純なヘリラッシュ相手に運で負けかねん。
あと、対空ミサイルは範囲攻撃なので、数をさばく時には絶対に必須。



さておき、マテリアルブレイブが明日発売でウキウキしている。
夜までには届いてるといいんだけどね。

  
   CVにちょっと不安がある。想像の上を行って欲しいね。

マテリアルブレイブ→魔法使いの夜→創刻のアテリアルと熾烈なラッシュが続く。
何とか3とか、エムブレムの新作も来るし、この春はすごいね。
あとは、Empressの新作にもこっそり期待している。

Wargame:EE デッキを考える

このゲームは自軍の構成を自分で決められる。
多数のユニットの中から、25種類を選んで、デッキに入れることで使用可能になるという仕組みだ。

と言うわけで、今日は私のデッキを見せびらかしてみようという、自己完結的な内容だ。



■とりあえずこんな感じ
 
  はてなブログ的な都合でやや粗いが勘弁して欲しい

■役割とか寸評
・BRDM-2U
・UAZ-496B
UAZはPACTでおなじみの初期司令部。
サイズがSmallなので林に隠れる事が出来、基本的にこいつを使う。
BRDM-2Uは、移動速度が僅かに速く(UAZ70Km→BRDM75Km)、前面に1点の装甲値が付いているので、隠れる場所がない時にはこちらを使用する。

・KOLOS
PACTで一番使い勝手のいい補給トラック。
コスパは安いトラックと同様な上、自衛用の機銃が付いている。
ないよりマシ程度なショボ性能だし、単独で攻めると余裕でキャプチャーされるが、武装がないよりは便利。
また、移動速度もトラックの中では最速の部類。
1両1250なので、4両で5000補給する。

・Mi-26
いわゆるヘリ補給。
1機で5000補給と大容量だが、陸上ユニットに追随させての使用はむしろやりづらいし、KOLOSよりもコスト対補給量的な効率が悪いので、使い所を選ぶ。
戦闘の切れ目に修理と合わせて行うなどに使う。

・URAL-3750
・URAL-4320
KOLOSだけだと、補給が切れる場合があるので、補助として使う。
基本FOBで給油しての使い回しは見込まず、空になったら敵に送った上で破壊して点に変えるのは常套。

・UAZ-496(偵察)
武装なし、機関銃付き、グレネードランチャー付きと、3タイプもあり、デッキ1枠で十分な量を出せるのが魅力。
サイズはSmallなので、茂みに隠した上で、相手に偵察ユニットが居なければ、見つからずに偵察を維持することもできる。
武装はどれもおまけ程度だし、射撃することで見つかるデメリットの方が、基本的に大きい。

T-62
T-62は、T-62Mを基本として使う。
ミサイル装備の上、主砲性能と装甲点のバランスがよい。
欠点としては足が遅さが大きく、機動戦には向かない。

T-64
T-64は、T-64Bを基本として使う。
高級なT-62、機動力のあるT-62というイメージ。

・T-80
T-80は基本的に使わない。
主砲ダメージ的には、T-64で不足するという事はほとんどないので、多くの場合、T-80を出すよりも、同コスト分のT-64を出した方が強いからだ。
APダメージが4以下の相手には滅法強いので、相手がその様な編成の場合に出す。

・TO-55
・TO-62
機動力があるTO-55を主として使う。
森に入れて歩兵の支援が主。
火炎放射は(地点射撃で)視線を無視して放射でき、当たった敵を一発でスタンさせる事ができる。
つまり、地形を選べば一方的に攻撃が可能で使い勝手がよい。
なお、ダメージこそ入らないが、空中の敵に向かって放てば、スタンまではさせられる。

・GRENZER
サイズがVerySmallとなる偵察ユニット。
歩兵サイズなので、茂みに隠しておけば偵察ユニット以外にはまず見つからない。
機動力はないので定点観測に用いる。
偵察歩兵+機銃車両のセットでコスト30なので、武装なしUAZの30と比べてもお得。

・HOT.-SCHUTZEN
主力歩兵。
10名構成の(=それなりに強い)歩兵の中では最もコスパがよい。
ユニットキャップも十分なので使い勝手もよい。

・PZRK IGLA
車両と合わせて25で対空ミサイルを撃てるようになる便利な歩兵。
単体だと射程的に心配になるが、他の対空ユニットの少し外に配置することで、カバー効果を高められる。
車両ではないので、ミサイルにやられないという特徴も便利。

・VYSADKARI
SKOT-1は速度の出せる車両(95Km)なので、速度が必要な場合はこちらを使う。
コスト15の歩兵の中では、対車両能力が高いので、対車両のアンブッシュにも使える。

・2K12 KUB
・9K37 BUK
・9K37 BUK-M1
ブークは射程が非常に長い対空ユニットで、よいポジションに配置しておけば、かなりの防空性能を発揮できる。
特徴を生かす為に、BUK-M1が主。他は金がない時などにしぶしぶというパターンが多い。

・2K22 TUNGUSKA
・2K22M TUNGUSKA
射程が長い2K22Mの側を主として使う。
BUK-M1が定点配置のカバー型であるのに対して、こちらは、侵攻部隊に追随させる形で用いる。
スペックシート上は結構強いのだが、対空ミサイルはかなり外すので、2〜3両束にして使わないと安心できない。

・2S3 AKATSIYA
・2S3M AKATSIYA
・2S19 MSTA-S
主として敵のアンブッシュを潰す際に用いる。
命中精度のいいMSTA-Sが基本だが、敵が多く展開しているなど、投弾量が欲しい場合には2S3Mを出す事もある。
PION系列の方がダメージが大きいのだが、弾薬コストが重いので、こちらを使っている。

・KAMAZ ZU-23-2
非常に安価な対空機関砲ユニット。
一見、射程が短いので全く役に立たない様に感じるかも知れないが、とにかく安いので使い勝手がよい。
連射もするので、対地防衛の補助にも役立つ。
装甲はないので、森の中に埋めて使用する。

TOS-1 BURATINO
棒銀用のカウンターユニット。
基本的に相手の棒銀を見てからの生産になるが、マップによっては攻めにも使えるので、いきなり出すこともある。
補給車の食いが半端なく、射撃後に戦車を突っ込ますなど、戦果拡張を積極的に行わないとコスト損になりやすい。

・ASU-85
燃料が少なく、行動半径が狭いので、防御に使用するのが主。
はっきり言って弱いのだが、命中精度は散布界が狭いので思うほど悪くない。
この為、コスト当たりの投弾量に着目すると、VABや歩兵などの相手には最適。

BMP-2
BMP-2D
BMP-2 obr 1986
BMP-3
大きく開けた場所の多い、一部のマップで万能な護衛として用いる事がある。
コストが中途半端だし、ミサイルは燃費が悪いので数を出すと失敗する。

・BTR-70 ZHALO
機動力があり(70km)、コストの安い(コスト20)便利なユニット。
安い戦車として十分に使える性能を持っている。
主力の戦車に混ぜて、ユニット数を水増しし、戦車の盾になるようにするといい。

・MT-LB SHTURM-S
KOKONミサイルを搭載した地上ユニット。
15や20のミサイルUAZがあるのに、こいつを使う意味なんてないでしょと思うだろうが、ちゃんと当たって撃破を期待できるのはこっち。
射程の長さと、サイズSmallという特徴を生かせば、コスト分働く。

・Mi-24A LSK
・Mi-24D LSK
D型までしか選択肢のないハインドだが、ソ連製よりもコストが5ずつ安い。
P型以降は絶対出さないという場合は、こちらの方が確実に得。

・Mi-28 HAVOC
ハインドとの違いは、対地ミサイルの射程の長さと、攻撃力(命中xダメージ)。
特に対空にチャパラルを出していない相手(ROLAND2のみとか)には、ほとんどすべてのユニットを攻撃可能なので、とても便利。
高価なユニットだが、対空ユニットが出ていない空域ではホント無敵。
ただし、空中戦は割と弱いので撃ち合うのは危険。



万能型に組んでいるので、ひと通りなんでも出来るはず。
ヘリ偵察がどうしても欲しいという場合は、T-80かBMP-2を削るといいと思う。
棒銀に対してやや弱いが、火炎放射戦車をあらかじめある程度出しておくとややマシになる。

ユニットは同じ役割のものでも、特徴が異なるものを混ぜて(組み合わせて)使うとより効果的になる。
特にNATOはヘリが強いので、防空網をどう構築するか(=どこで手を抜くか)が重要。

Dies irae〜Acta est Fabula〜:CVの威力

マテブが出るまで手持ちぶさたなので、夏にPSP版も出る「Dies Irae」を再プレイしている。
このゲームのシナリオは完成度の高い厨二病なのだが、粘っこいセリフと、そのセリフのCV(キャラボイス=吹き替え)の完成度が極めて高い。
私はゲームにおける声に、完成度をワンランクあげるくらいの力はあると見ている。

  ニコニコにあがってた動画からひとつ。
 
  戦闘の度に謳う こういうノリが嫌いじゃなければ

すべての吹き替えがこのクオリティなら、世の中はずっとハッピーになるのにね。

プチコンmk2 DSを使った開発環境がたったの800円とはね

プチコンmk2が昨日、DSi Ware にて3月14日に発売になった。
ちょうど、ホワイトデーと言うこともあり、チョコのお返しにこれを利用した紳士諸氏も多いのではなかろうか。

私も早速購入して、少しいじってみたので、気付いた事を書いていきたい。
(ちなみに前作、プチコンは使っていない)

  



プチコンmk2について
プチコンmk2はDSi以降で動作するDS Wareの形で提供されるDS向けのBASICである。
そう聞いて分からない人に説明しようと思うと難しいが、「DSでゲームをプログラミングして遊べるソフト」だと思えば、だいたいそんな感じだ。

BASICはインタプリタ言語なので、実行速度的、開発環境的に、大規模なソフトには向かない。「大勢での開発に向いておらず」「実行速度も遅い」からである。
このため、市販ソフトがこの言語で書かれることは、99.999%ない。

しかしホビーユースという観点で考えれば、逐次実行方式である為、「少しずつ確認しながら組み立てていける」というメリットが大きくなる。
また、DSはそれ自体、BASICが動くハードとして考えると「極めて高性能なハード」であるとも言える。
BASICと言うと、MSXMSX2あたりがパソコン少年向けだったと思うが、あれよりもずっと強力で、実感としてはPlaystation1で2Dのゲームを作るくらいの速度が出る。

つまり、自分ひとりですべてを作れる規模のゲームであれば、BASICはなかなかおもしろい言語であると言えるのである。

  



■できること、できないこと
スプライト同時表示100枚で、それぞれ、16バンクある16色パレットの中から自由に色を使える。
多色刷りでも1ライン3色までだった、MSXより遙かに強力。
スプライトのサイズは8x8〜64x64まで使用可能で、拡大、縮小、回転をサポート。

BG面を上下画面それぞれに2画面ずつ持ち、チップを並べる形で、ハードウェアスクロールに対応している。
ハードウェアスクロール機能を持たなかったMSX2よりも遙かに強力。

MMLによる音階の再生が可能で、音色はFM音源(風)のものが128音+ドラム64音+PSG8音。さらに32パターンまでのオリジナル波形を登録可能。
8トラックの同時再生が可能で、音声合成によるカタカナの発音も可能。
PSG3トラックだったMSX、6+ドラムだったFMパック(MSX2+)よりも遙かに強力。

  
   埋め込み再生が出来ないが、是非、youtubeに飛んで聴いてみて欲しい

画面は上下2画面が使用可能。
ただし、下画面へのスプライトの描画はかなりの制限をうける(あらかじめ決められた記号しか描画できない)
もちろん、下画面のスライドパッドは入力として使用可能。

処理速度は、普通にBG面+スプライトという使用であれば、かなり大盤振る舞いをしても重くならない。
一方で、グラフィック面に対する描画は、フィルレート的な制約が大きいので、1フレームあたりの描画面積を少なくするような工夫が必要になる。
(例えば、全画面消去をせずに、絵を描いた部分だけを背景色で消すなど)



■制限すらおもしろい
質の高いゲームを作りたいのであれば、PCでDirectXをつかったり、スマートフォン向けのSDKで制作する方がクオリティの高いものができる。
しかし、プチコンmk2は、「自分ひとりで全部出来る範囲」というスケールで、「DSというゲーム機で動くもの」を、「DSだけで完結した開発環境」において行えるというのが魅力的なのである。

PCでの開発環境は、「何でも出来るようになった反面、実際には手が出なくなった」という側面も併せ持っている。

たとえば、256x192という解像度であれば、16x16というキャラクターも十分にありな選択だが、これが1024x768まで広がると、宇宙の中の砂粒の様なサイズのキャラになってしまう。
同じサイズにしようとおもったら、64x64で描かねばならず、粗いからこそ誤魔化せていた部分も途端に破綻しだす。
この様なスケール感では到底、「趣味のゲーム」なんてものは作れない。

DSi Wareによるプチコンmk2は、小さなゲームに必要な性能を十分に持っている反面、リソースを中心にした程よい制約が、逆に心地よくできていると言える。

ただし、あくまでもプログラム言語なので、C言語を知っている人が手を出すには問題ない反面、プログラム言語を全く知らない人が手を出した場合、高い確率で何も作れないという結果になるだろう。
逆に、かつてBASICでプログラミングを楽しんだ、おっさん(おっさん系淑女を含む)ならば必携のソフトだと言える。なにせ、こんなものがたったの800円で買えちゃうのだから。

Wargame:EE PACT棒銀の完成

VTS1の投弾量を用いた棒銀が強いと書いたが、これは榴弾砲の代わりにVTS1にストレスダメージを与える役割と、弾避けとしての役割を与えた運用である。
前面装甲が2点付いているので、特に後者の意味としては強く働く。

この特性をよく理解するとPACTであっても、同じ様な事ができると気付く。

そのために利用するのが、散布界が広く、命中精度の悪い、T-55とBMP1である。
どちらも「目標を撃破する」という目的に対しては限りなく劣悪なユニットであるが、単体価格が15と非常に安い。
これを利用して数を出し、ストレスダメージを与えつつ、主力の弾避けとして使うのである。
つまり、直接命中を期待するのではなく、射程1900の迫撃砲として使う様な恰好だ。一方的に攻撃する利は失うが、投弾量は半端ないし、なにより移動しながら、その時に敵が居る位置に向かって撃てるのはよい。

なお、元々価格が安いので、ランクを上げて使うという運用も試したが、3倍命中するよりも2倍数を出す方が有用であるという結論に達している。
これはそもそも命中は期待していないのと、散布界の広さはまとめて多くのユニットにストレスを与えられる分、役に立つからだ。



棒銀の注意点
棒銀は数を出すことで突破力を発揮する戦い方だ。
だから、2nd司令部を取りに行くのはもってのほかである。

2nd司令部の直接のコスト200に、僅かばかりの防御を付ければ簡単にコスト300に達する。そして基本的に、僅かばかりの防御では、相手の本気の攻めには応じられない。
精々、金星狙いのヘリコプターやVAB単騎を撃退する程度であろう。
まともな防御を備えるには、司令部+防御でコスト400くらい欲しい(例えばブークM1x2+アフガンスキーx2)。

棒銀は守る箇所を減らして、戦力を集中させて使う部分に強さの本質がある。
相手が司令部を沢山置いたなら、その司令部が黒字に転換する前に、野戦撃破してしまえばいいだけの話なのだ。



■PACT棒銀の実践例
UAZ偵察車(35) x2
T-55(15) x12
コスト5の歩兵付きBMP1 (5+15)x12
T-64A(55)x11
アフガンスキー(20) x4
ツングースカ2(75) x3
コロス補給トラック(25) x4
でトータル1500。
FOBを壊して補給トラックをx8にした方が安定感は増すが好みの範囲。

歩兵12ユニットをFOB周りの本陣に配置して守備に使うが、何せ弱いので運が悪いと撃退出来ずに負ける。
相手が同様の戦略をとり、司令部の差し合いになった場合は、侵攻速度が遅い分負ける。

など欠点は結構あるが、野戦では笑えるほど強い。
相手の司令部をひたすら目指せば勝てるはずだ。
注意点としては、BMP1は4両1小隊を崩して使うこと。なぜかはよく分からないがその方が圧倒的に強い。



棒銀は現在の主戦略である、「ふたつ以上のセクターを取りつつ防御を固める」に対して有効な戦略である。なので、相手が上記の戦略を採用している限り、基本的に勝てる。
レートが1900を越えてくるようなベテランは、棒銀を見たらすぐに司令部を逃がし、野戦をさけてゲリラ戦に変えてくるので手強い。

VTS棒銀の利点は、VABを索敵に使える点で、それに相当するユニットがないPACTではやや切れ味が劣る。