King Arthur 2: 流石に発売延期してるが
Jan/11発売予定だったので、前日の10日に予約購入したら、発売当日になって発売が伸びるという「わざとやってるだろ!」ってケースのゲーム。
とは言え、予約特典が「最初のチャプターが遊べる」というものなので、延期に対するファンの憤慨は穏やかだ。
非常に魅力的なゲームなのは事実だが、いくつか注意するべき点もある。
■King Arthur 2の問題点
(1)非常に重いゲームである
戦略画面も、会戦画面も共通して重い。
特に多くの兵が一画面に表示されるような、やや引いた俯瞰視点(=つまり一番多用する画面だ)で重さがピークに達する。
「i7 + GTX580 SLI」の様な、ほとんどベストな構成のマシンであっても、30〜40fps程度らしく、私の「Core2Qued (OC 4GHz) + HD6970」の様なまあまあレベルだと、最も重いシーンで15fpsくらいになる。
(多少劣るものの)似たようなクオリティを持っていたShogun2は、40fpsくらいは楽に出ていたので、純粋に重いと言われても仕方がない。
ネオコア社もこの点については認識しているが、「24fpsくらい出るなら全く問題ない」とか言っている時点で、大きな改善の見込みは薄そうである。
なお、ゲーム性的には24fps出るなら本当に問題ないのだが、実際には、(普通の構成のPCでは)24fpsをキープできないので問題である。
(2)英文の分量が多いゲームである
多いだけならTES5のがずっと多いが、このゲームの英文はややこしい言い回しで、一文が長めなので非常に読みづらい。
その上、クエストはテキストアドベンチャー形式で進むので、「ゲームブックを英文で読める程度の英語力」が望まれる。「私は辞書を引くことなくだいたい意味がとれるレベル」なので、結構ストレスを感じる。
このゲームも、クエストのログだけを見て、それを追いかけるだけであれば、かなり余裕なのだが、ストーリー性、キャラクター性が色濃い作りである分、それだと相当味気ないプレイになってしまうはずだ。
■King Arthur 2のすごい所
Shogun2を上回る兵士の数。
魔法やマジックアイテムが存在する歴史ファンタジーの世界観。
ドラゴンやドレイク、天使などの飛行ユニットの存在。
クエストやサブクエストを通した「決断」で変化するアライメントとストーリー。
魅力的なキャラクターの数々。
など、良い部分はたくさんある。
アートワークのセンスも卓越している。これはローディング画面のもの。
多くの人にとってメインディッシュとなるであろう、会戦シーンについても、前作ほどの大味感が薄くなり、フォーメーションを組んで進軍する意味合いが増加している。
リアリティやダイナミズムも含めたゲーム性では、戦闘中心のRealWarfare2には大きく水をあけられてしまっているが、Shogun2との比較であれば、何ら劣る点のないゲーム性を持っているといってよい。
そしてこれは、おそらく、ほめ言葉として機能するはずだ。
King Arthur 2が魅力溢れるゲームなのは事実で、本来なら皆に勧めたいゲームだ。
しかし、前述した「問題点」がかなり大きいので、「魅力のあるゲームなら、多少不便な所があってもプレイしてみたい」というマニア専用ゲーという認識である。
なお、ローカライズは簡単な構造なので、日本語版も出るだろうと思う。
ただ、英語版との差額が大きいような商売は許したくないので、「そんな値段なら要らない運動」に邁進していきたい。
日本語版も同価格か、さもなければ、日本語化ランゲージDLCの形で、追加20ドルくらいまでの値段が精々であろう。こういうマニアゲーの場合、「後から発売される」日本語版の価値なんて、すっごく低いんだからね。